東京都《豊島区 防災ウーマンセミナー》進行役を務めました

 

義達祐未です。

以前に引き続き、東京都主催の「防災ウーマンセミナー」にて進行役を務めてまいりました。

今回も進行をしながらとても学びが多く、素晴らしい機会をいただけたことに感謝しております。

 

講師は、浅野幸子様(減災と男女共同参画研修推進センター 共同代表)、吉田穂波様(神奈川県立保健福祉大学 ヘルスイノベーションスクール 設置準備担当教授)、

そして今回は豊島区の多大な協力のもと開催されたということもあり、池袋駅周辺の防災対策について、西村恵美子様(東日本旅客鉄道株式会社 東京支社 池袋駅 副駅長)、市古太郎様(首都大学東京 都市環境科学研究科 都市システム科学域 教授)による説明も行われました。

11月21日 としまセンタースクエアにて 事前抽選250名様のご参加により開催されました。

講演テーマは
「災害対応に女性の視点を活かす重要性」
「災害時、働く女性に起きること 3日間、職場に留まって困ることと必要な知識・対策」

 

前回進行役を務めさせて頂いた際にも、自ら防災意識を持つことがとても大切だということをしっかり感じる事ができその旨を書き記したのですが、今回も新たに感じたことなどを簡単に残しておきたいと思います。

 

池袋(豊島区)の地域性について

池袋は山手エリア3大副都心の一つで、新宿に次いで利用客数は二位。(三位は、渋谷です)
1日平均264万人、年間約9億六千万人以上が利用する巨大ターミナル駅です。
東京都西部や埼玉県南西部からの利用が多く、都心と地方を繋ぐ分岐点ともなっています。

東日本大震災の時の実際の駅構内や周辺の画像なども映しながら、具体的に震災が起きた時の混乱や様々な課題を説明してくださり、私自身、今後震災が起きた際にこのような巨大ターミナル駅にいたら…と真剣に想像を働かせました。

 

災害とは起きた直後から長期に渡り課題が増えていくもの

吉田穂波様の言葉で最初に刺さった言葉がこれでした。

「災害が起こってから出来ることは ほとんどありません」

事が起きてから大変なことに気が付いたり、困ってから解決しようとする。それは誰もが持っている「きっと自分は大丈夫」「今日はまだ大丈夫」などという根拠のない安心や、意識の低さだと思います。

前回も記述したように、支援や物資がすぐに受け取れない可能性もあります。どこで被災してしまうかわかりません。どこで被災しようとも数日間は耐え凌げるだけの、防災知識、そして備蓄(自宅・会社など様々な場所で)を補うことは、一人一人の意識が大切なのです。

災害とは、時間がたてばたつほど、解決しなくてはならない課題が増えるのだと吉田さんは言っていました。
建物が壊れたり、一瞬で景色が変わるあの瞬間から数日間は、逆に「命が助かってよかった」などの感情的な部分が先行しますが、日が経つにつれ、生活していくことにおける様々な課題に次々に直面することになります。

長期的な支援が必要とは、まさにこの部分です。

大都市、東京で大地震などが起きた場合は、日本の中心部が崩壊するわけであって、その復興にもかなりの年数と莫大な金額が必要でしょう。
果たして物資なども潤沢に出回るでしょうか?
人が多く集まるこの場所に暮らしている以上、ある程度頼らずに準備しておく方が得策かもしれませんね。

 

受援力について

「受援力」みなさま、この言葉はご存知でしょうか?

内閣府が勧める防災ボランティアの支援を生かすために必要な力です。
詳しくは、以下リンクを見てみてくださいね。

受援力とは簡単にいうと「他者に助けを求め、快くサポートを受け止める力」のこと。

これこそが、復興を最短で進め、被災で傷ついた人の心を救う大切な役割だと私も思いました。

また、吉田様はこの「受援力」を元に、吉田様なりの解釈で「受縁力」というオリジナルの解釈も提案されていました。

いきなり受援力をと言われてもハードルが高いと感じれば、
まずは、自分の周りの、まずはごく近い人との「縁を高めて」震災に備えようというもの。

日頃から、我慢をしてしまいがちな人は、きっと被災しても避難所などで要望を言えず、辛い事が言えず、心や健康を害してしまう可能性が大いにあると思います。大丈夫。あなたが思っていることはワガママではありません。

そんな人は、まず身近で信用のできる家族・友人から、少しずつでいいので希望や要望を伝える習慣をつけてみましょう。気持ちが伝わったり、要望がわかり助け合えることで、縁が高まります。

少しずつ慣れて、縁を広げて、そしていざ災害が起きた時にも、周りに声を上げ、助け合い、助けてもらう事ができるように。
「受援力」「受縁力」を高めていきましょう。

 

声を上げなければ「支援は足りている」と思われてしまう

性別によって体に起きてくる変化や状態は違います。もちろん個人個人にも差異があります。自分や大切な人、隣にいる人が要配慮が必要な方なのであれば、必要なもの、足りない薬、身体的サポート…何が必要で、何が足りないのか、きちんと提示して「まだ支援が必要なのだ」と伝わらなければ、的確なフォローをする事ができません。

デリケートな問題は、同じ気持ちを共有できる人が支えあう事で、救われたり解決できたりすることもあります。

一人一人の意識を大切にしていきたいですね。

 

 

さて、前回の防災セミナーからしばらくして、私も初めて知ったのですが、こちらの「東京防災」のアプリ、おすすめです

 

こちらのアプリは「東京防災」「東京くらし防災」冊子の閲覧と検索ができるので、外出先で情報を読みたい時にすぐに必要な情報にたどり着けます。

また、「災害時」モードでは安否登録や確認、災害情報も素早く手に入ります。

その他様々な機能や、勉強になる、実戦でも役に立つ情報がたくさん入っていますので、いつかの災害の備えにダウンロードして損はないと思います。

冊子を常に持ち歩くのは大変ですからね。

ぜひご参考くださいませ。

 

長くなりましたがお読みいただいて、少しでも防災の取り組みや災害への意識に視野を広げてもらえたら幸いです。

ありがとうございました。

義達祐未